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人生

(更新:2018.09.22)

シンガポールで暮らして1年が経ちました。

2017年9月、シンガポールへ移住。

富山の片田舎で日本人の父とシンガポール人の母の元に生まれてからずっと日本で暮らしていた僕は、自分のルーツの一つである国をもっと知るために、暮らしの場を移しました。

それから1年。

シンガポールについて、海外で暮らすことについて、この1年で僕が感じた10のことをまとめてみました。

1. 正しい英語って何?

シンガポールでは英語が公用語として使われている。

だけど、日本人が知っている”英語”とは結構違う。

Singapore(シンガポール)のEnglish(イングリッシュ)ということでSinglish(シングリッシュ)と呼ばれていて、初めて聞く人は??となること必至。中国語やマレー語の影響も受けていて、独特な単語がいくつもある。

日本人にとって英語と言えば、アメリカ英語やイギリス英語。

だけど、今や世界で75億人の人口の内、15億人が英語を話していて、内3.6億人がネイティブで、残り11億人以上がノンネイティブ。

シンガポール人もネイティブと言っていいけど、いわゆる”日本人的”感覚で言うと、決して格好良くないし、正しい文法でもない。

シンガポール人自身もそれを認識していて、自虐的に言うことも。

さらには、政府としても”正しい英語”を教えようともしている。

ただ、一つ言えることは簡潔で、日本人には分かりやすいということ。

例えば、「I don’t need〜」は「No need」、「I can〜」は「can can」だけで通じる。

言語はあくまで他人と意思疎通するための道具。コミュニケーションできればいい。そう考えると、シングリッシュってかなり効率的

シンガポールには、世界中の人々が集まっていて、様々な国の”英語”に触れる機会があって、伝えることの大切さを日々痛感する。

正しい文法の英語を使っても、逆に伝わらないことは日常茶飯事。

いる場所、話す相手によって、”正しい英語”って変わる。伝わる言葉が”正しい”

これだけは言いたい。シングリッシュって何て愛おしいんだー!

2. 受け入れてもらうために必要なこと

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シンガポールに来た日本人は誰もが感じることだと思う。

シンガポールは親日国だと。

単語レベルでしか英語を話せなかったとしても、聞いて理解しようとしてくれるので、旅行はできるし、普段の生活も(最初の諸々手続きは助けが必要かもしれないけど)問題なくできる。

日本文化が大好きな人が多かったり、日本人のことを敬ってくれる人がいたりして、親日国であることは間違いない。

でも「日本は全てが素晴らしい!!!」と勘違いしてはいけない。

テクノロジーの実用化で言えば、シンガポールの方が進んでいる面もあるし、エンターテイメント面では、街中で流れる音楽は韓国音楽が多いし、シンガポール人が好きなドラマは韓国ドラマで、韓国勢に圧倒的に負けている。

さらに、忘れてはいけない事実がある。

第二次世界大戦中、1942年から45年まで日本はシンガポールを占領していたということを。

それまでシンガポールを支配していた大英帝国(イギリス)に代わり、国名を”昭南島”とし、支配していた。

この事実について、日本の学校では一瞬習う程度。

この前シンガポールに来た日本の学生たちと話す機会があったけど、この事実を知らない子もたくさんいた。

海外にいて強く思うことは、自分の国の歴史についてしっかり理解しておくことが大事だということ。

自分の国の中で何をしてきたか、海外の国々に対して何をしたのか。

別に自分がやったことではないし、関係ないと思うかもしれない。

でもそれは違う。

過去を知っているからこそ未来を作っていくことができる。

シンガポールでは「過去に起こったこと」としてしっかり教育されている。

言葉が悪いけど、日本では東南アジアを”下に見てしまっている”。だから教育においても、東南アジアの歴史はあまり学ばないのだと思う。

だけど、グローバル化が進んでいるこの時代、世界の一員として、東南アジアの歴史も頭に入れておくべき必修事項。

日本の現状、日本とシンガポールの歴史をしっかり把握することで、まずは同じ土俵に乗ることができる。

そこから相互理解を深めていき、ようやく受け入れてもらえるのだと思う。

3. 物価が高く、キラキラした生活

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高層ビルが立ち並ぶ東南アジアの先進国。

物価が高く、お金持ちが暮らす国。

カクテル片手にキラキラしたマリーナベイサンズを眺める。

といった、ちょっとバブリーなイメージがあるシンガポール

オールアジア人キャストで話題になっている、シンガポール系アメリカ人の小説家Kevin Kwan原作のハリウッド映画「Crazy Rich Asians」が典型的なシンガポールのイメージを表している。

街に出れば、高級レストラン、高級ブランドショップが立ち並んでいて、リッチな暮らしがそこにある。

一方で、数百円で食事ができるホーカーセンター(屋台)が国の至るところにあり、電車、バス、タクシーといった交通手段も安い価格設定となっている。

家と車が高いが、その中でも比較的安いHDB(団地)に暮らせばいいし、車は持たなくても生活は問題なくできる。

つまり、安く生活しようと思えば安く抑えることはできるし、その生活は決してキラキラはしていない。

また、ほぼ日本の生活もできる。和食レストランはいたるところにあるし、ドンキホーテをはじめ、日本食や日本のモノはすぐ手に入る。

「キラキラした豪華な暮らし」だけでなく、「ローカルにどっぷり浸かった質素な生活」や「ローカルとほぼ関わらない日本人コミュニティの中での生活」など、暮らし方の選択肢がある。

どれが良くて、どれが悪いという話ではない。人それぞれ楽しみ方があるのだから、他人がどうこう言うものでもない。

ただ一つ言いたいのは、自分の意志で来た人はもちろん、会社や家族の都合で仕方なく来た人も、折角シンガポールという国に来たのだから、日本では味わえないローカルの楽しみを存分に楽しむことができると、毎日の暮らしがもっともっと楽しくなるのだと思う。

4. 気軽な転職社会

この1年でシンガポール人が働く様子を見てきて、シンガポール人って意外に働くなという印象を持っている。(もちろん人による!)

日本にいると「海外では残業なんてしない!天国だ!」とよく言われるけど、日本でも残業がない会社はいっぱいあるし、逆に海外で残業がある会社もたくさんある。

ただ、残業もしているけど、しっかり休んでもいる。メリハリのある働き方って大事。

そして、転職が多い。

この1年でも数多くの転職者を見てきた。(そのうちの一人が僕だけども)

より良い待遇を求めて、より良いキャリアを歩むための転職。

”より良い”を求めるのは当たり前。だけど、会社への忠誠心がある人にとっては難しい判断。

僕自身も忠誠心は高い方なので、転職の際はめちゃくちゃ悩んだ。

忠誠心が高いことは悪いことではない。だけど、転職を2回経験した身としては”もっと気軽に転職できる社会”がいいと思っている。

会社に縛られず、自分がやりたいことを実現するために、何をすべきか、どこにいるべきかを考えることに注力したらいい。

シンガポールでの元同僚たちとは、今も週1ぐらいで道端で会うのだけど、お互い普通に笑顔でHiって軽く立ち話する関係。

それがいいよね。

5. 何かが始まりそう

53年前の8月9日、シンガポールはマレーシア連邦から”独立”。

資源も人も無い小国は独立を望んでいなかったが、人種間対立等が引き金となり追放される形で独立。

何も無い中で生き残っていくために、自国の状況を理解し、不足しているものをどんどん取り入れてきた。

有能な外国人の受け入れ、外国資本の誘致などの結果、今のシンガポールがある。

全て上手くいっているわけじゃない。

物凄いスピードでトライ&エラーを繰り返して来たからこそ、辿り着いた結果。

最近のケースだと、シェアリング自転車。

17年頭にまずは比較的自由に企業を参入させ、市場を作り上げ、そこからしばらくして問題が発生してきたら、そのタイミングで規制発動。現在は改善活動中。

スピード感持って、とりあえずやってみる。そして、やりながら改善。この姿勢って会社でも個人でも大事。

他にも、ブロック71というエリアにスタートアップ企業を集め、新規ビジネスをシンガポールから起こそうと官民一緒になって取り組んでいる。

これから何だか面白そうなことが始まりそうな予感。

このワクワク感を身近で感じることができるのは純粋に楽しい。

6. ”日本”が過剰

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シンガポールでは”日本”が溢れている

「和食が食べたい!」と思ったら、近くのショッピングモールにはほぼ必ず和食レストランがある。

「日本のモノを買いたい!」と思ったら、ドンキホーテ、伊勢丹、高島屋、ダイソーがある。

また、シンガポール人には日本旅行が大人気。2012年に約14万人だった日本への旅行者が、4年後の2016年には約36万人と倍以上に。しかも、約75%がリピーター。

さらには、日本関連のイベントもよく開催されている。

つまり、日本に関する知識をかなり持っているシンガポール人は多い。

そういった状況の中、僕がやろうとしていることは、日本をシンガポールにアピールして、もっと日本を好きになってもらうこと。

ただ、観光のパンフレットを並べて、綺麗な写真を見せるだけのイベントでは誰も興味を示さない。

”日本”が過剰な国で、シンガポール人が興味を示す方法は何か、僕自身がトライ&エラーを繰り返していかないといけない。

7. 駐在?現地採用?どっちがいいの?

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シンガポールではよく立場の違いが話題に上がる。

駐在員、駐妻、現地採用、起業家。

待遇、生活エリア、コミュニティが違うことが多いので、ときたま違いの悪口が聞こえてくる。

僕は現地採用なのだけど、シンガポールに来る前にネットで現地採用について調べていると悪い情報しか出てこない。

でも、実際に来てみると、現地採用とか駐在員とか全く関係ない。

頑張っている人もいれば、頑張っていない人もいる。

結局、どこでどんな立場でいようが、やるかやらないか

日本人はシンガポールではあくまで外国人。

住まわせてもらっている、働かせてもらっているということを忘れてはいけない。

海外でキラキラした生活をしたい!だけではダメなんだよね。

やらなかったら、すぐに帰ることになる。

自分が頑張ることができる仕事を見つけたら、それをやることに徹する。

例え最初は待遇が悪くても、成果を出せば評価はされ、相応の待遇、環境はついてくる。

それにしても、僕がシンガポールで仲良くなった人たちはみんな頑張っている人たちで、話していて楽しい!

8. 違いに鈍感になってきた

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中華系、マレー系、インド系、、、シンガポール人だけを見ても多様な民族がいて、それぞれの文化があり、さらにミックスもしている。

今カフェでこの記事を書いているけど、周りを見渡すと見た目が違う人ばかり。

小さいころは人と違うことが嫌だった。みんなと同じにしないと笑われると、違いをやたら気にしていた。

だけど今は違いに良い意味で鈍感になってきた。だって、違いしか無いんだもん。

「違う?だから何?むしろカッコいいじゃん」

今は仕事としてマーケティング、イベント企画運営をやっているので、今後積極的にカッコいい”違い”を作っていきたい。

9. 半分つまらなくて、半分つまっている

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シンガポールってお洒落な国って思っていた。

でも、実際に住んでみると、そうじゃない点も色々見えてくる。

周りからは「シンガポールってすぐ飽きるよね」といった声も聞こえてくる。

王道の観光スポットを回るのは確かに2−3日の週末旅行で十分。

国土が限られているから、長期旅行する場所は無いし、大自然も無い。

”つまらない”部分があるのは確か。

でも、シンガポールって長期滞在してこそ、味が出てくる国だなと最近しみじみと感じる。

ガイドブックに載っていない場所に行き、そこにいる人々と交流したり、知らなかった文化に触れたりすると、「もっと知りたい!」欲がふつふつと湧いてくる。

住んでいる人は、”つまっていない”部分に目を向けるのではなく、”つまっている”部分を見つけて楽しむ努力が必要なんだと思う。

10. 自分がやりたいって思わなきゃ何も始まらない

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この1年で退職、転職を2回ずつ経験した。

自分でも驚くぐらいのスピード感。

すべてがうまくいった1年ではなかったけど、ここ数年ずっとやりたいと願い続けてきた「海外で働く」「シンガポールに住む」「日本とシンガポールの架け橋になる仕事をする」といったことを実現できた。

それは、「やりたい!」と思ったからこそ、口にしたからこそできたことだと思う。

かなり大きな変化があって、正直大変なところもあるけど、なんとかなっている。

”なんとかなるさ精神”って気楽な言葉だなーと思っていたけど、実際なんとかなると思っていたら、何でもチャレンジできる。

成功するか、失敗するかは分からないけど、行動しないと何も始まらない。

海外に行くのだって、大ごとだと思っていたけど、やってみたら大したことない。

自分の人生はやりたいことやって、めちゃくちゃ楽しまないと。

最後に

以上、シンガポールで1年暮らして、僕が感じた10のことでした。

もちろん人によって感じ方は違うし、僕が感じたことは的を外していることもあるかもしれません。

これから2年、3年と月日を重ねるごとに感じることが変わってくると思います。

なので、あくまで”個人が今このタイミングで感じていること”として受け取ってもらえたらと思います。

シンガポールでの2年目、全力で楽しみます!

よしかつ(@4shikatsu)

 

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