mtkinabalu

(更新:2018.07.4)

僕旅/マレーシア/キナバル山 2日目

宿に叩きつける雷雨の音で、また目が覚めた。

時計を見ると深夜12時。これで5回目。眠りが浅過ぎて、1時間ごとに目が覚めてしまう。

後2時間半後には出発しなければいけないのに、外は大荒れ、全身が気だるく、疲れは全く取れていない。

大丈夫か?

不安な気持ちを抱えたまま、再び眠りにつくまで、布団にがっつりくるまりながら、1日目の登山を思い出していた。

かなりハードだったけど、”振り返れば全ていい思い出”という言葉がまさにぴったり。

普段の生活で不足している”緑”を全身で吸収した濃厚な1日だった。

目をこすりながら

午前2時15分。

スマホのアラームが部屋に鳴り響き、布団からなんとか這い出た。

雨の音があまり聞こえない。良かった、雨は弱まったようだ。

代わりに宿の1階が騒がしい。世界中から集まっている登山者が既に準備を始めている。

僕は、食欲があまり無かったけど、何も食べないと絶対バテるので、寝ぼけたまま階段を降り、バナナを軽くお腹に入れた。

昨晩仲良くなったアメリカと日本のハーフの元気なおばちゃんは準備万端のようだ。

「多分大丈夫でしょ、私は先に行くわよ」

そんな元気過ぎる彼女を見て、負けてられないなと自分を奮い立たせる。

さて、僕らも出発としますか!

2日目の試練

宿に泊まっていた登山者はほぼ同じタイミングで登り始めたので、登山道は大渋滞。

小雨が降り続く中、前の人が一歩進んだら、それに続いて一歩踏み出す。

全身筋肉痛の今、ゆっくり歩くのはいいのだけれども、休憩スポットが無く、歩き続けるのは地味にしんどい。

ただ唯一の救いは、大勢の人が暗闇の中をライトで照らしながら歩く様は綺麗で、それを見ていると、しんどさが若干和らいだ。

そうやって歩いて、2時間ほど経ち中間地点に辿り着いた時、まさかの衝撃の言葉が耳に入ってきた。

「雨がひどいからここで待機!最悪登頂を中断し、引き返すぞ!」

ガイドのおっちゃんはいつものことのように淡々と状況を説明し始めた。

「ま、まぢ!?ここまで登ってきたのに!」

疲れと寒さの中、絶望感が漂った。

「お願い!天気回復してくれ!」とただただ祈ること30分。

「よし、Let’s go!」

ガイドのおっちゃんの合図で、暗闇の中を再び歩き出した。

僕が山を登る理由

雨が降ったり、弱まったりを繰り返す中を歩き続け、何時間経っただろうか。

雲がどこかへ行き、月が顔を出し、あたりは白んできた。

mtkinabalu

目的地は後少し。

身体は悲鳴をあげていたけど、一歩ずつ着実に足を進めた。

僕は年に1〜2回登山をしているのだけれども、毎回思うことがある。

「何でこんなに辛いことをしているんだろう?地上でぬくぬくと布団にくるまっている方が幸せなんじゃない?」

僕は辛いのが好きなわけではない。むしろ嫌いだ。楽なのがいいに決まっている。

じゃあ何でか、その答えはこれ。

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この壮大かつ圧倒される景色を見ると、さっきまで頭の中で繰り返されていた”辛い”という言葉が一気に吹き飛ぶ。

身体が自然と五感全てをフル稼働し、この素晴らしい景色を最大限感じ取ろうとする。

地球が作り上げた大自然を目の前に、自分の小さな悩みなんてどうでもよくなる。

何でか分からないけど、よし、明日からまた頑張ろうとやる気が沸々と湧いてくる。

mtkinabalu

それなりに色々な国を訪れ、様々な景色を見てきたけど、僕が見てきた世界はまだまだ世界の中ではごくわずかな部分。

自分の知らない世界は広いと思い知らされる。

もっともっと世界を見たい、旅したいという気持ちが強くなる。

mtkinabalu

普段は見上げるばかりの雲たち。

飛行機に乗れば一瞬で雲の上に行くことができる。

でも、今回は違う。歩いて雲の上まで来た。

自分の力でどこにだって行けるんだって感じさせてくれる。

mtkinabalu

数千mの山は寒く、生きるには厳しい環境。

そんな山でも多くの植物や動物たちがたくましく生きている。

そんな姿を見ると生命って凄いなと、普段感じないことをしみじみ感じる。

僕も生きてるんだよな、と当たり前のことだけど改めて考えさせられる。

こういったことを感じたくて、僕は山を登り続けている。

たくましさ

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たくましいと言ったら、彼ら。

僕らがぜいぜい言いながら登っている山道を何度も往復するポーターさん。

足や腕は筋肉がしっかりついているけど、意外に小柄な人が多い。

だけど、写真の人の荷物は小さいぐらいで、身体の大きさとは不釣り合いの信じられない大きさの荷物を運んでいる。

山岳レースのトレランの大会に彼らが出場したら絶対上位に入れると思う。

さらに、彼ら以上にたくましいのは、一緒に山を登った”琴音さん”。

紅一点の彼女は、見た目からは想像できないほどタフ。道中の70%はテンション高めの状態。僕と”ししもんさん”はバテバテなのに。凄いの一言。尊敬します!

「よし、明日から筋トレダイエットだー」と言ったのは数日前。

未だに開始できていないのは秘密です。

コラボ記事だよ

今回一緒に旅した”琴音さん”と”ししもんさん”も記事を書いています。語彙力の多さ、表現力の高さで定評のある2人。ぜひご一読を!

同じ景色を見て、同じ経験をしていても、感じたことがこんなに違うのかと、その違いを比べるのも楽しいです。

よしかつ(@4shikatsu

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