人生で4つ目の大陸、アフリカ大陸。
その地に足を踏み入れたのは7年前。
初めての海外出張から4ヶ月後、初めての1人での海外出張で南アフリカを訪れることになった。
1週間前まで上司と一緒に行く予定で安心していたのが、一転、不安を抱えてのフライトに。
映画を何本観ただろう?
映画、睡眠、読書、食事を繰り返し、時間感覚が無くなっていく。
出張日程の関係で、最短ではないパリ経由での移動であったため、南アフリカ最大の都市ヨハネスブルグに着いたのは家を出てから36時間も経っていた。
ホテル近くのレストランで南アフリカワインを一杯飲み、その日はそのままベッドに飛び込んだ。
「明日から大丈夫かな。」
ケープタウンへ
不安を持ちながらも、翌日からのヨハネスブルグでの仕事は、優しい南アフリカ人の同僚たちに助けられ、何とか無事終えた。
そして週末を活用して半分仕事、半分観光でケープタウンへ。
仕事は午前中でさっと終わらせて、さて、ドライブ開始。よし、青空だ。
広々とした光景が目の前に広がり、ゆったりとした時間の中で、緊張の糸が少し緩まる。
しばらく車を走らせて辿り着いた海岸。空と海の青さで完全に休みモードにスイッチが切り替わった。観光客はまばらにいる程度でまったりした空間。晴天の空の下、執り行われている結婚式が幸せ気分を上げてくれる。
この後、海に飛び込んだら面白いのになー、なんて妄想にふける。そんな幸せな人たちと穏やかな海を眺めながらビールを一杯にお腹に流し込み、さらに南へ車を走らせる。
途中、ペンギンの大群に挨拶。ただただ可愛い。そして向かうのは、アフリカ大陸最南西端の喜望峰。(最南端ではないことを今初めて知った。最南端は150kmほど離れたアグラス岬。)
インド洋と大西洋が出会う場所。
世はまさに大航海時代。人々は未だ見ぬ大地を求めて海を駆け巡った。
危険だけど、夢とロマンが詰まったそんな時代にポルトガル人の航海者が発見した岬。
東方への航路発見に希望を抱き、”喜望峰 / Cape of Good Hope”と名付けられた。
そんな岬に辿り着き、強風に吹かれながら、先端に向かい歩く。 南アフリカの後に向かうデリーは9,296km離れている。北京は12,933kmなので、日本はさらに遠い。
「おれ、こんなに遠くまで来たんだ。」
そして辿り着いた先っぽ。写真の右が大西洋で、左がインド洋。
頭の中に世界地図を思い浮かべる。
地理で、世界史で習っていた場所に今自分がいる不思議な感覚。
「自分の知らない世界がまだまだいっぱいある。もっと見たい。」
ちょっとした夢とロマンの世界に浸っていた。
「おい、帰るぞ。」
一緒に来ていた同僚の声で一気に現実世界に戻り、「もっとゆっくりしていたいのにな」と思いながらも岬を後にした。
駐在員曰く、「南アフリカは1週間程度の短期出張だと良い部分しか見えない。住むと色々見えてくるよ。」
危険な部分もあるのは知っている。でも、その”色々”を知りたい。
次来る時はもっと長期でゆっくり見て回りたい。
出張はまだまだ2週間続き、あと3ヶ国回る予定。
ワクワク半分、不安半分。ま、頑張りますか。
よしかつ(@4shikatsu)
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