2018年2月19日、国会で2018年度(2018年4月〜2019年3月)の予算案が発表されました。
内容については、ヘン・スイキャット財務相が説明をしている⇩の動画をご覧ください!
、、、、、はい、1分、いや、30秒で諦めてしまいます。
再生ボタンを押してくださった優しい方はご存知の通り、この動画、何と1時間50分もあります。財務相が一人で延々と内容について熱く語っています。
動画の最後の方は他の議員たちも「やっと終わったー!」といった顔をしています。
シンガポールの予算案についてしっかりと話を聞きたい方、シンガポールの英語を堪能したい方は是非ご覧ください。
そんな方は恐らくほとんどいないと思いますので、いや、この記事のタイトルで中身を見ようと思ってくださった方は恐らくかなりマニアックだと思いますが、「シンガポール2018年度予算案」のポイントを簡単にまとめてみました。
本当に3分で分かるのか、時間を計ってください。3分超えたら教えてください。タイトル直します!
コンテンツ
非常に分かりやすい公式サイト
日本の予算案って読んだことありますか?
専門としている方以外は、新聞やニュースで見るぐらいで詳しく見たことがある人はあまりいないんじゃないですかね。
シンガポールの予算案と聞いて、最初は難しい資料を読み解かないといけないのではないかと思いましたが、公式サイトBUDGET2018を見て正直驚きました。
- 淡い色合いを基調として優しい印象にし、取っつきやすいようにしている
- イラストを多用し、難しい内容も少しでも分かりやすいように努めている
- キャッチフレーズ「Together, A Better Future(一緒に、より良い未来を)」を用いて親しみやすくしている
政府のお堅い内容であるにもかかわらず、このように非常に分かりやすいサイト構成になっています。この時点で好感度アップです。
さて、ここから本題の内容です。全て公式サイトBUDGET2018より引用しています。
「シンガポール2018年度予算案」の12のポイント
1. 3年ぶりの赤字予算
2018年度は、歳出=800億2,000万Sドル(約6兆4,870億円/前年度比8.3%増)、歳入=726億8,000万Sドル(約5兆8,919億円/前年度比3.3%減)の3年ぶりの赤字予算に。
(歳出)社会開発50%、安保外交27%、経済振興19%
(歳入)法人税20%、GST(消費税)16%、個人所得税16%
2. 国民にボーナス
2017年度が黒字だったので、21歳以上のシンガポール国民に、所得に応じて100〜300Sドルのボーナス支給(税金を払っていても、残念ながら日本人は関係ありません。。。)
3. タバコ税が10%上昇
発表当日である2月19日からタバコ税が10%上昇し、1本あたり38.8セントが42.7セントに。全人口の12-14%いると言われている喫煙者を減らすことが目的。尚、喫煙年齢は現在の18歳から、2019-2021年の3年間、毎年1月に1歳ずつ引き上げ、最終的に21歳にすることになっている。
4. 海外でのサービスに対する課税開始
Net flicks、Spotify、App store、海外のオンラインショッピングといった海外でのサービスに対して課税開始
5. 個人資産に対する印紙税が4%に上昇
100万Sドル以上の個人資産に対する印紙税が4%に引き上げ
6. 消費税が9%に上昇
現在7%のGST(消費税)が2021〜2025年の間に9%に引き上げ
7. 寄付に対する減税処置延長
公共性のあるチャリティへの寄付に対する250%の減税が2021年まで延長
8. 外国人メイド雇用税上昇
外国人メイドの雇用主が支払うメイド雇用税が上昇。265Sドルから1人目は300Sドルに、二人目は450Sドルに。
9. 団地の管理費減免処置延長
団地(HDB)住まいの家庭に支払い義務のある団地の管理費(service and conservancy charges (S&CC))の減免処置が1年延長。住んでいる部屋のタイプにより減免額が異なる。(詳細はこちら)
10. 住宅助成金取得の基準緩和
親の近くに住むと住宅助成金がもらえるが、その基準の距離が2kmから4kmに拡大。助成金も2万Sドルから3万Sドルに上昇。
11. 新規企業への助成金の柔軟化
新規企業に対するIEシンガポールとSPRINGからの助成金を組み合わせることが可能に。
*IEシンガポール=現地企業のグローバル化を推進する国際企業庁、SPRING=「生産性を高め、シンガポールの競争力と経済成長力を向上させ、国民によりよい生活の質を提供すること」を目的とした規格・生産性・革新庁。
12. 法人税の40%割引
1.5万Sドルを上限とし、40%の法人税の割引実施。翌年の2019年は20%に。
以上、3分で分かる「2018年度予算案」でした。どうでしたか?3分で読み終わりましたか?
独自解釈なので、間違っていたら是非ともご指摘いただけると助かります。
それでは!
よしかつ(@4shikatsu)でした。
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