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シンガポールモーターショーに参戦し見えてきたシンガポールでの車の未来

シンガポール在住のよしかつ(@4shikatsu)です。

先日「シンガポールモーターショー」に1日参戦してきたので、今日はシンガポールの車にまつわる現状と今後について考えてみました。

自動車業界には厳しい国、シンガポール

今、シンガポールの車業界には物凄い逆風が吹いています。

現在シンガポールでは、人口約560万人に対して、車の所有者は60万人前後となっており、約11%の人々が車を持っていることになります。

シンガポールで自家用車を所有するためには、自動車所有証(COE / Certificate Of Entitlement)を購入する必要があるのですが、COEの供給は限定的であるため、毎月政府が実施している競売にて競り落とさなければいけません。無事購入すると、10年間自動車を保有することができます。

何故このような仕組みにしているかというと、シンガポールの国土は東京23区や淡路島と同じぐらいの広さで決して大きくはないので、国民が自由に車を購入し、車の台数が増えていくと、すぐ渋滞がひどくなってしまいます。競売を実施することで、年間の車の保有台数の伸びを0.25%以内に抑えているのです。

現状でもかなり厳しい規制ですが、2018年2月からはなんと0%にすることが決まっています。

つまり、COEを欲しくても、誰かの権利が無くならない限り購入できません。今COEを購入するには300万円以上掛かり、最終的に車を持つには、車両本体の価格も含め、安くても500万円ぐらい掛かってしまいます。車購入費用が2018年2月以降更に上昇することは容易に想像できます。

政府は今後、国土の12%を占める道路の拡充は限定的に留め、鉄道・バス輸送関連に2兆円以上の投資をすることになっています。

この政府方針に自動車業界は震え上がっているでしょう。

シンガポールモーターショー2018

2018年1月11日〜14日の4日間、シンガポールモーターショーが開催され、25の自動車会社から170のモデルが展示されました。

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規模は東京モーターショーよりもかなり小さいです。しかし、想像以上の人で賑わっていて、中華系、インド系、マレー系、欧米系、日本人、様々な人たちが興味津々に車を見ていました。業界的には厳しい状況ですが、その中でも人々は車が好きで、需要としてはまだちゃんとあるのだと感じました。それから会場内を歩くと、、、

赤!赤!!赤!!!

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アウディ

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三菱

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VW

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マツダ

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ホンダ

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キア

展示場はこれでもかというぐらい真っ赤な車で占められていました。単純に赤が最近流行っているということもあるかとは思いますが、一番の理由は来月中旬に控えた旧正月です。中華系にとって赤は縁起の良い色であり、新年にまつわるものは全て赤です。旧正月前は新品のモノを購入するという風習がシンガポールにはあります。従って、車もそのチャンスを狙って大いにアピールをしていました。

シンガポールの新車販売ランキングはかなり特殊で、トヨタ、ホンダにメルセデスベンツ、BMWが続くという日本では考えられない状態です。街中を歩いていると高級車をよく目にします。日本よりもかなり高いハードルを超えて手にする車なので、どうせ大金を払うならより良い車を!と思っているかは分かりませんが、それ程高級車が身近に走っています。

そんな人々を狙って、各社は高級車、スポーツカー、SUVをメインに展示していました。

ただ一方で、最近の世界の自動車業界のトレンドである「環境に優しい」「自動運転」といった謳い文句を掲げているブランドはほぼいませんでした。

シンガポールでの車の未来

元々、狭い国土・少ない人口という制約があり、更には政府による厳しい制限があり、非常に過酷な状況にあるシンガポールの自動車業界。そのような状況の中、今回のモーターショーは、今目の前にいるお客様だけを見ている気がしました。

タイやインドネシアなど東南アジアでのモーターショーは「未来に対する提案」というより「即売会」の要素が大きいのが特徴です。勿論、特にインドネシアは今現在の需要が物凄く大きく、それに対応するための1つの場を提供するということで、それはそれで良いと思います。

しかし、シンガポールとなると、今後大きな成長は見込むことができません。縮小ということも現実的にありえます。ここで、各自動車メーカーはシンガポールで「即売会」をやるのではなく「未来に対する提案」をする意義が大いにあると思っています。

中国やインドは大気汚染で苦しみ、ヨーロッパでは環境規制が年々厳しくなり、アメリカでは自動運転の研究がサンフランシスコの公道などで大々的に実施されています。今後、車が移動手段の覇権を握っている時代ももしかしたら終わりを告げるかもしれません。なんにせよ、自動車は今、大きく進歩することが求められています。

シンガポールは小さな国だからこその機動力があります。日本では10年掛かることも数年でやってしまいます。そんなシンガポールで、未来への新しい提案を行い、提案を実現し、結果を世界に提示することで、世界の自動車業界の未来が見えてくる可能性があります。

シンガポールの市場は小さいですが、シンガポールが世界に見せることのできる可能性は非常に大きいと信じています。

自動車業界のみなさん、今こそシンガポールへ!

 

よしかつ

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