8月9日は何の日かご存知ですか?
日本人にとっては平和を祈る日。シンガポール人にとっては建国記念日を祝う日であり、どちらにとってもとても大切な日です。
シンガポールは1965年に独立し、2021年で56周年を迎えました。
シンガポールでは、国旗掲揚が7月1日から9月30日の間だけ認められており、団地の前などに国旗が掲げられている様子を見ると、「あー、今年もこの季節がやってきたんだ」と実感します。
今年は7月21日〜8月1日まで近所のコミュニティセンターで国旗の交換ができるというサービスも行われていました。
そして、8月9日にはNDP(National Day Parade)と呼ばれるパレードが行われ、盛大に祝われます。
これまでは抽選で選ばれた国民が観客として、その場を盛り上げていましたが、2020年はオンライン開催となりました。
2021年はリアルなイベントに戻ったのですが、直前のクラスター発生により、8月9日当日は軍の行進、ヘリコプターによる国旗の掲揚飛行、F-15SG戦闘機の隊列飛行のみとなり、パレードは8月21日に延期となりました。
更に、シンガポールらしいなと感じるのが、NDPに向けて毎年テーマソングが作られていることです。
以下はここ3年のテーマソングです。
どれもシンガポール国民として一緒に未来に進んでいこう!といったメッセージが込められています。
毎年5月22日に公開されているのですが、去年に引き続き公開時期がずれ、今年は7月2日に公開されました。
それでは2021年のテーマソングを見てみましょう。
2021年版テーマソング
今年の曲名は「The Road Ahead」(これからの道のり)。
音楽監督のDr. Sydney Tanのもと、LinyingとEvan Lowが作詞・作曲、ギターはSano Shimano、ミュージックビデオではLinying、Sezairi Sezali、Shye-Anne Brown、Shabirが歌っています。
Linyingは、Spotify Asiaの25歳以下の最も影響力のあるアーティスト25人に選ばれ、Billboard、BBC Radio 1、HBO、Netflix、USA Todayなどで曲が紹介されたり、「Top English Pop Song」COMPASS Award 2019受賞、Felix JaehnやLost Frequenciesとの国際的なコラボレーションで8,000万以上のストリームを獲得していたりするなど、シンガポールで活躍しているアーティストの1人です。
Evanは、MDA Media Education Schemeの奨学生、Berklee Achievementの奨学金受給者であるとともに、The Sam Willows、Benjamin Kheng、iNCHの音楽監督でもあります。2020年には、iNCHの「Til the End of the World, We’ll Meet in No Man’s Land」で、The Straits TimesのLife Theatre Awardのベストサウンド賞を受賞、Evan自身のアーティスト名「evanturetime」は、200万以上のストリームを集め、シンガポールとマレーシアのSpotifyトップヒットプレイリストに入っています。
「多くの人にとって先の見えないこの困難な時代に、シンガポール人がお互いに頼り合うことが大切。シンガポール人はこれまで何度も困難を乗り越えてきており、今の時代も未知の未来も課題を克服できる。そして、一人一人が、より大きな集団の努力に貢献することで、私たちが見たいと思うシンガポールを築くことができる。」といったメッセージを込めているとのことです。
いつもよりテンポの速いポップな曲調になっていて、ミュージックビデオはNDPのテーマソングとしては初めて、実写とアニメーションを融合させたミュージックビデオになっていて、見ていて優しい気持ちになれます。
建国記念日をこんなに盛大に祝うのは、日本人にとってはとても新鮮ですが、自分の国を大切に思う気持ち、そして、多民族国家として、一つの国になろうとする姿勢はとても素敵だなと感じます。
ミュージックビデオは以下からご覧ください。
56年目のシンガポールはより明るい未来が来ますように。
よしかつ
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